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リストマーク 大寒 

2018年01月20日 ()
  1月20日は二十四節気の最終節「大寒」です。寒さが最も厳しくなるころとされ、暦便覧では「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」と記されています。実際には、1月26日ころから2月4日あたりまでが最も寒くなるようです。
  大寒の朝に獲れた卵を大寒卵といいます。昔はこの寒い時期には、ニワトリは卵をあまり産まなくなりました。それだけに時々生む卵には栄養がたっぷり詰まっていて健康によいと考えられたのです。また、卵の黄身は濃くその色は黄金色であることから、大寒卵を食べると金運がアップするといわれたのです。

  今日の水彩画は、「猫を抱く少女」です。家のクロ猫と孫娘です。風景画しか描かない画家が唯一描く肖像画は、孫とクロ猫だけです。柔らかな冬の陽差しを浴びて、二人ともモフモフで暖かそうです。ほっこりしますねぇ・・・・
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  ルノアールも猫を抱いた少女を描いています。「ジュリー・マネあるいは猫を抱くこども」という題の絵で、昨年の新国立美術館で開催されたルノアール展にも出品され、大変な人気でした。登場する少女は愛らしく、抱かれた猫の笑っているような表情もとても可愛いい・・美術館の売店ではこの猫の小さな縫いぐるみが、ルノアール展限定品として販売されるほどでした。もちろん、買いましたが・・・。
   この少女「ジュリー・マネ」の母親は、印象派の女性画家ベルト・モリゾで、父親はウジューヌ・マネ、印象派草分けの画家エドヴァール・マネの弟です。ベルト・モリゾはルノワールとも親交が深かったようで、ルノワールがこの作品を描いたときは、ジュリー・マネは9歳、大切な友人の娘の絵ということで気合が入っていたようです。のちにジュリー・マネは自らも画家になり、ドガの弟子と結婚しています。

  おとうさん大寒!「寒い、寒い!今日のおかずは、オムレツにゆで卵、おでんの煮卵、卵焼き?うちは卵屋か??」「あなた、大寒卵です!滋養豊富で、金運もあり!召し上がれ!」「大寒卵は大寒の日に生まれた卵・・・まあいいか、今日は俺が生まれた日でもある、ありがとう!かみさんよりも産んだ鶏に感謝!コッ、ケッコウ」

  「大寒の 大々とした 月よかな」 一茶の句です。情景としては寒いのですが、「大々(だいだい)とした月」に、暖かさが感じられます。「大寒」の別称に「寒がはり」があるそうですが、これは寒さが変化するということで、暖かい春へ向けて季節が動きはじめる頃という意味のようです。寒が明けるともう立春です。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト

ここで、個展開催のお知らせです。

サム ヤマモトの水彩画個展(第五回)「木々の光と影と命」
場所 相模原市民ギャラリー 第一展示室
    JR相模原駅ビル セレオ相模原4階
日時 2018年2月9日(金)~2月12日(月)
     10時~19時(初日11:00より、最終日16:00まで)
この一年間に本ブログに掲載した透明水彩画の原画50点余りを展示します。
原画の美しさをご覧ください。
入場は無料ですが、チャリティ募金を行っています。チャリティにご協力いただくと、お好きな絵のプリントやカレンダーを差し上げています。
皆様のご来場をお待ちしております。

サム ヤマモト
[2018.01.20(Sat) 15:36] 食べ物Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 水泉動 

2018年01月12日 ()
  七十二候では、1月10日から1月14日頃は「水泉動く(すいせんうごく)」となります。つまり地中で凍っていた泉が動き始める頃で、かすかな暖かさを感じる時期なのです。とはいうものの、昨日頃から、この冬最大級の寒波襲来ということで、日本列島が寒波に包まれ、日本海側では大雪が降っています。この寒さでは、「水泉動」で動き始める泉の水も凍り付いてしまいそうです。

  今日の水彩画は、「冬の海の日の出」です。毎年、正月には先祖のお墓に初詣と、近くの海岸で初日の出参りをするのが習わしになっています。東の海が明るくなり、やがて陽が顔を覗かせると、海面が黄金色に眩しく輝き、荒磯の波と岩々が赤く染まります。寒さに凍る顔を陽に向けると、命を育む陽の温もりを感じます。
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  初日の出を拝む習慣は、日本古来のもののようで、もともとは、天皇の元旦の儀式である「四方拝」が始まりのようです。これが、行事として庶民の間に広まったのは、明治以降といわれています。

  先人たちが、一年で最も寒い時期に 水泉動くとし「地中では陽気が生じ,氷った水が少しずつ動き始める」としたのは、目には見えないけれど,寒さの極みは暖かさへの準備や期待でもあると言いたかったのでしょう。19世紀のイギリスの詩人による「冬来たりなば 春遠からじ」も、似たような感覚なのでしょう。

  おとうさん、最強の冬将軍来襲!「ううぅ~寒い!こんな日は炬燵で熱燗、肴は炙った氷下魚(こまい)がいい~♪」「あなた!大雪と戦っている人がいるというのにぬくぬくと・・・」「氷下魚はいまが旬、冬の海氷の下でも凍らない寒さに強い魚だ!」「氷下魚は値が高いですからメザシにしました!」「・・・まあいいか!こまいはなしにして、メザシで今年も寒さに強い体をめざす!」「あら、こちらはてんてこ舞い!」

  先日、今年初めての畑作業に行ってきました。早い野菜は3月には苗を植え始めることから、いまから準備をして堆肥などを運び込んでおくのです。堆肥の山を掘ると、発酵熱で暖かく湯気が立ちます。堆肥の下ではもう春が待ち構えていました。

  「いくたびも 雪の深さを 尋ねけり」 正岡子規の俳句です。病床にある子規が外で降っている大雪の降り積もった深さを幾度も家の人に訪ねるというものです。心楽しいはずの雪ですが、起き上がって見ることのできないもどかしさが感じられます。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・サム・ヤマモト
[2018.01.12(Fri) 16:01] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 正月と小寒 

2018年01月07日 ()
  遅れましたが、明けましておめでとうございます。皆様良いお年をお迎えのことと思います。今年もよろしくお願いいたします。
三が日はとてもいいお天気で、穏やかなお正月でした。1月5日は二十四節気の23番目の「小寒」にあたり、この日から立春の前日までを「寒中」といい、暦の上では寒さが一番厳しい時期となります。暦便覧には、「冬至より一陽起こる故に陰気に逆らふ故、益々冷える也」と記されています。

  今年最初の水彩画は、おめでたく「花咲か爺の森」です。枯れ木ばかりの「木もれびの森」に冬の柔らかな陽が差し込むと、枯れ枝に残った枯れ葉がキラキラと輝き、まるで、花咲か爺が枯れ木に花を咲かせたように、森が黄金色に染まります。
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  「寒の入り」から、四日目を「寒四郎」といい、この日が晴れると麦がよくできるといわれました。また九日目を「寒九」といい、寒九の雨は豊年の前兆といわれました。気候予測などなかった昔の人にとって、何かの前兆や言い伝えを通して、その年の農作物が豊かに実ることを願うことしか出来なかったのでしょう。
気象衛星やスパコンの活用で、気象現象の予測や予知ができるようになってきた現代でも、農作物の出来はお天道様次第、今年も野菜作りを頑張ろうとしている晴耕雨描の画家にとって、天候のゆくえはお天道様や神仏に祈るばかりです。

  おとうさん、寒の入り!「寒に入ったかぁ~寒いわけだ、」「あなた、寒い寒いといって炬燵に籠っていないで、たまには寒さに身をさらないと体に毒ですよ!」「寒くて風邪をひいてしまう!」「寒晒しや寒干しのように、この時期に寒さに晒すと味が出るといいます!あなたもそろそろ味を出したら!」「ひゃ~止めてくれ!おれは寒干し大根や寒干鮭じゃないんだから、干したり晒したりしても、もう味は出ない!」

  寒九の日に汲んだ水「寒九の水」は薬になるとされました。この時期に汲んだ水は、雑菌の繁殖が抑えられ、質がよく腐りにくいことから、水の質が味に影響する酒造りでは、寒の水を使った酒は味がよいと云われ、寒の時期は酒造りの最盛期となるようです。「寒九の水」を汲みに行く観光ツアーもあるそうです。

  「乾鮭も空也の痩も寒の中(からざけも くうやのやせも かんのうち)」とは芭蕉の句です。乾鮭は干されて痩せ細っている鮭、空也は空也僧のことで、寒中修業で痩せ細り、念仏を唱え歩き回る・・・、痩せには寒の寒さが身に染みるようです。

  では、今年も週一枚の水彩画を描いていきます、お楽しみに・・・サム ヤマモト
[2018.01.07(Sun) 12:02] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 麋角解 

2017年12月25日 ()
   いよいよ年の瀬。12月26日ごろから冬至の次侯「麋角解(さわしかつのおる/びかくげす)」となります。今年最後の七十二候で、意味は「麋が角を落とす」、という意味ですが、この「麋」(び/さわじか)は、辞書で調べると「大鹿のこと」とあります。

  今年最後の水彩画は、「木もれびの森の裸木の輝き」です。木枯らしに吹き散らかされて裸になった雑木林に冬の朝陽が差し込むと、小枝や残った枯れ葉が黄金色に輝きます。やがて訪れる春に芽生える命を守るように、わずかな陽の温もりを木々が抱え込みます。
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  「麋」という動物は、鹿なのでしょうか。実は中国に生息していた「麋鹿」という動物らしいのです。日本名では「シフゾウ」といい、ニホンジカよりは大きく、角を落とすのも冬至のころです。シフゾウはシカのような角でシカでない、ウシのような蹄でウシでない、ウマのような顔でウマでない、ロバのような尾でロバでない、という不思議な特徴を持つことから「四不像」と呼ばれました。このシフゾウは、古くは中国で生息していましたが、19世紀末に絶滅。ところが、英国で繁殖に成功し、1980年代には野生に戻されるまでになりましたが、再び数が減少し、今は野生絶滅種となっています。

  おとうさん、年の瀬!「あなた、ゴロゴロしていないで、お掃除をしてくださいな!」「年の瀬ぐらいゆっくりと~」「いつもゴロゴロばかり、まるでシフゾウみたいですよ!」「シフゾウ?」「四不像といって、四つの動物に似ているけど、どれでもないという不思議な動物!あなたはさしずめ、熊のようで熊ではなく、牛のようで牛でもなく、豚のようで豚でもなく、人のようで人でもない、という絶滅危惧種!」「ぎゃっ!掃除っと!」

  「ともかくも あなたまかせの 年の暮」 小林一茶の俳句ですが、「あれこれと考えたところでどうにもならない、すべてを仏さまにお任せするよりほかにない年の暮であることよ」という意味です。

  今年も年の暮れとなりましたが、この一年、畑を耕す傍ら、週一枚のペースを何とか守り、水彩画を描き続けることが出来ました。これも、ブログの読者をはじめ、友人や家族の皆さんが支えてくれたお陰であります。改めて御礼申し上げます。来年早々には73歳となりますが、腰や肩、膝が痛いと愚痴りながら、晴耕雨描の暮らしは続けてまいります。来年もよろしくお願いいたします。
 迎える年が、皆様やご家族にとって良い年でありますよう、ご祈念申し上げます。

  また来年の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2017.12.25(Mon) 16:39] 動物Trackback(0) | Comments(1) 見る▼
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by さくら
突然の訪問、失礼いたします。
私はこちら⇒b--n.net
でブログをやっているきみきといいます。
色々なブログをみて勉強させていただいています。
もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
私もリンクさせていただきます。
よろしくお願いします^^

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リストマーク 冬至 

2017年12月21日 ()
  12月22日は二十四節気の冬至です。春分、夏至、秋分とともに二分二至として四季の中央におかれた中気です。日照時間が最も短くなり、夏至と日照時間を比べてみると、東京では約4時間40分もの差があります。暦便覧には「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」と記されています。

  今日の水彩画は、「季節の終わりを飾る紅葉」です。夕日に輝く初冬の紅葉ですが、華やかな彩りの中に冬枯れの色が混じり、どこか寂し気な木々です。鏡のような湖面に彩りを映し込みますが、木枯しがさざ波をたてて邪魔をします。
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  冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくることから、陰が極まり再び陽にかえる日という意味の「一陽来復(いちようらいふく)」といい、冬至を境に運が向いてくるとしています。
北欧では、暗くて寒い冬は悪霊の力が強まりますが、冬至を境に太陽の力が復活するとされ、冬至祭は復活を祝うお祭りでした。この祭は「ユール」と呼ばれ、「ユールログ」と呼ばれる大きな木の丸太を燃やし、ご馳走やお酒で祝いました。この太陽の復活を祝う祭りと、キリストの生誕が結びつき、クリスマスになったといわれ、今でもクリスマスを「ユール」と呼び、ユールログ(丸太)型のケーキで祝います。

  おとうさん、寒い!「寒いわけだ、冬至だよ、冬の真ん中だ!こんな日は、柚子湯にはいって、カボチャを肴に熱燗でお酒を呑むのがいいなあ~」「あなた、冬至には ん(運) が二つ重なる食べ物で運を呼び込むという 運盛り(うんもり)の七種 を食べるのだそうです!その食材は、南瓜(ナンキン=カボチャ)・人参(ニンジン)・蓮根(レンコン)・銀杏(ギンナン)・金柑(キンカン)・寒天(カンテン)・饂飩(ウンドン=うどん)です。お酒は入っていません!」「ん?酒無し?酒に運がないなあ・・・・」

  カボチャの原種は、メソアメリカ(中央アメリカ)で八千年~一万年前から栽培されていたと考えられています。日本に伝わったのは、16世紀ごろ、豊後(大分県)の国にポルトガル人がカンボジア(カボチャの語源)から持ち込んだものが、各地に広まり、ニホンカボチャになった、という説が有力なようです。

  「斧入れて香におどろくや冬木立」 与謝蕪村の句です。冬枯れした木に斧を打ち込んだところ、中から木の香がしてきた。冬木立は見た目こそ枯れてみえるけれど、その内側から感じる生命力におどろいた、という意味です。

   ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・・サム ヤマモト
[2017.12.21(Thu) 15:18] 食べ物Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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