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リストマーク 立春 

2017年02月07日 ()
  2月4日は立春でした。旧暦ではこの日が1年の始めとされていたため、決まり事や季節の節目はこの日が起点になっています。八十八夜、二百十日、二百二十日も立春から数えます。暦便覧に「春の気立つを以って也」と記されているように、春の始まりで、この日から立夏の前日までが春となります。春とはいうものの一年でもっとも寒い時期なのですが、雪が降る中にも梅がほころび始めるなど、この日から寒さも和らぎ、日射しものびていきます。

  今日の水彩画は、「春の新雪」です。立春とはいえ、山や雪国ではまだまだ雪が積もります。先ほどまで吹雪いていた雪が止み、雪雲の間から陽がさし込むと、柔らかく積もった新雪が眩しく輝きます。春の気配を抱えた日差しが、青く凍てついていた木々の間にわずかな温もりを届け、柔らかな暖色の景色に変えていきます。
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  立春の日は旧暦のお正月にあたります。その前日の夜、節分に豆まきをするのは、邪気を払い福を呼び込んだうえで、新しい春を迎えるためのようです。
 この新しい春を迎えていただく祝い酒に「立春朝搾り」というお酒があります。節分の日の夜から一晩中、もろみを搾り続けて立春の日の早朝に搾りあがったばかりの生原酒を、その日の夜に呑む、火入れをしない生原酒ですから、このうえなく新鮮で美味しいお酒が味わえるそうです。

  おとうさん!立春!「立春とはいえまだ寒いね、厄除けの立春大吉の札を貼って、これでよし!この文字は左右対称になっていて表から見ても、裏から見ても、立春大吉だ。だから家に入った鬼が、ふり返って、裏から立春大吉という文字を目にし、この家の入口はここかと勘違いをして出ていく、という有り難いお札だ!なに?ご利益がない?鬼が家の中にいるって?おっと、あれは家のかみさんだよ!」「あなた~、鬼がどうかしましたか?」「いいや!お前は家の神様だといったんだよ!ふう・・・」

  立春の七十二候の初候では、「東風解凍(はるかぜ こおりを とく)」とあり、春めいた風が厚い氷を解かし始める頃としています。東風は春風のことです。いまでは春風は南から吹いてくる暖かい風のことを指しますが、もともと中国の陰陽五行の思想では春は東を司るので、春風のことを東風と呼んだことからきています。
 「春めくややぶありて雪ありて雪」 一茶の句です。道を行くと藪があり、その根元には残雪が深く残っている、その先にまた藪がありまた雪が続く、けれども、何となく春めいて春はもう近いと感じられる、春を待ち望む雪国の人の気持ちが分かります。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト

  いよいよ今週金曜日からとなりましたが、相模原の市民ギャラリーにてサム ヤマモトの水彩画個展を開催いたします。駅のすぐそばの会場ですので、気軽にお越しください。

サム ヤマモト 水彩画個展(第四回)
「木々の光と影と命」
場所 相模原市民ギャラリー 第一展示室
    JR相模原駅ビル セレオ相模原4F
開催期日 2017年2月10日(金)~2月13日(月)
時間 10:00~19;00(初日11:00より、最終日16;00まで)
入場無料、図録等の販売あり
[2017.02.07(Tue) 13:28] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 大寒 

2017年01月18日 ()
  寒い日が続きますが、1月20日は大寒を迎えます。冬の季節の最後の節気で一年の中で最も寒い時季です。暦便覧には「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」と記されています。寒稽古など、耐寒のためのいろいろな行事が行われます。また「寒仕込み」といって、寒気を利用した食べ物(凍り豆腐、寒天、酒、味噌など)を仕込むのに最もよい時期とされています。

  今日の水彩画は、「冬の森の日の出」です。前回が海の日の出でしたから、今回は木もれびの森の日の出です。凍てつく森の朝、茂みの向こうから陽が昇り、寒さに耐えた草木に眩しい光と温もりを注ぎます。裸木の枝々と緑が残る葉達が明るく輝き、春を待つ命を照らします。
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  この時期に汲まれる水を「寒の水」といい、雑菌が少なく体に良いとされ、長期保存に向いていることから、寒の水で仕込まれた酒、味噌、醤油は良質とされています。中でも、寒に入って9日目に汲んだ水は「寒九の水」として尊ばれ、薬として飲まれるほどで、この水で仕込んだ酒は特別なものとされてきました。
 食べ物では、大寒卵があります。昔は、この寒い時期にはニワトリは卵をあまり産まなく、それだけに時々生む卵は栄養が豊富で健康によく、黄身が濃く黄金色になることから、金運が上昇するといわれたのです。また寒の水で米を炊いてついた餅を寒餅と言って珍重し、餅を寒の水に浸けたのが水餅で、これまた腐らないとされました。

  おとうさん、大寒!「冷えるねえ、熱燗でキューっとやると温まるのだが・・・大寒といえば寒九の酒だ、大寒卵は金運上昇だし・・寒九の酒と大寒卵の厚焼きで一杯・・お~い!」「あなた、お正月のお酒はもうありませんが、卵なら・・・」「おう!いいね、徳利とお猪口、肴は卵焼きだあ、あちちっ熱燗だね~、何?お湯?」「ですから燗の水ですよ!」「うむ・・・・・寒九の酒と大寒卵だと思って・・・腐らない、腐らない」

  「見てさへや惣身にひびく寒の水」 一茶の句ですが、満足な暖房もない昔のこと、体にいいとされる寒の水ですが、身に沁みる冷たさであることはよくわかります。日本の気候では一番寒い時期は、大寒から春分の前あたりとされ、七十二候の大寒の次候でも、「水沢腹堅」とあり、沢に氷が厚く張りつめるほど寒い季節としています。寒中水泳や寒稽古などが行われる時期ですが、これは昔の「寒の水に打たれると霊力が授かる」として水をかぶる修行者の荒行からきているようです。暖房でぬくぬくとしている現代人の方が、大寒の寒さを敏感に感じられるのかも知れません。

   ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・サム ヤマモト

今年も下記のように、相模原の市民ギャラリーにてサム ヤマモトの水彩画個展を開催いたします。駅のすぐそばの会場ですので、気軽にお越しください。

サム ヤマモト 水彩画個展(第四回)
「木々の光と影と命」
場所 相模原市民ギャラリー 第一展示室
    JR相模原駅ビル セレオ相模原4F
開催期日 2017年2月10日(金)~2月13日(月)
時間 10:00~19;00(初日11:00より、最終日16;00まで)
入場無料、図録等の販売あり

[2017.01.18(Wed) 21:22] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 正月 

2017年01月04日 ()
  明けましておめでとうございます。今年もこのブログをよろしくお願いいたします。
 さて年が明けて2017年、どんな年になるのでしょう。幸いこの三が日は穏やかで温かく、いい始まりでしたから、平穏で安泰な一年になるように祈りたいと思います。
 旧暦では正月元旦は立春の前後になり、「正月」は春の始まりとされ、人々は春の訪れがもたらす生命の誕生を喜びました。「めでたい(芽出度い)」という言葉は「新しい春を迎え芽が出る」という意味があり、「明けましておめでとう」という言葉は、年が明け歳神様を迎える際の祝福の言葉でした。

  さて、新年最初の水彩画は、「朝霜の木もれびの森」です。正月6日には「小寒」を迎え、寒の入りとなります。雪のように白く霜が降りた森に冬の朝陽が差し、草木の霜を溶かしはじめ、凍えた草木をゆっくりと温め始めます。霜が融け始めると、赤い落ち葉や枯れ葉が顔をのぞかせ、森に暖色が蘇ります。
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  「正月やごろりと寝たるとつとき着(とつとき着:晴れ着)」小林一茶の句ですが、やはり正月はお屠蘇をいただいて、ごろ寝が一番です。なんといっても公認で昼間からお酒が呑めるのがいいですね。でも、どうして昼間に呑む酒は回りが早いのでしょうか?有力な説として、体が活発な昼のほうが夜よりも体温が高く、血液の循環も速いため、ということに加え、昼からお酒を呑むという罪悪感で興奮し、血液の循環が早まり酔いやすくなるともいわれますが・・・・。医学的な根拠はなさそうです。

  おとうさん、正月!「かみさんと近くの神社に初詣!」「あなた、おみくじを引かせてもらっていいですか?」「いいとも、何が出たんだい、えっ中吉かあ、いいじゃないか!俺のは・・小吉、女難の恐れあり・・」「女難?あなた、浮気しているの?」「違うってば・・・かみさんが女難ってことかな?」「なんですってキッー!」「逃げろ!」

  「正月は 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」とは、一休宗純(一休さん)の歌ですが、人は生まれたときから冥土への旅を一歩、また一歩と歩む人生、一度しかない人生、めでたいと浮かれていないで清貧に大切に生きよ・・・といった意味のようです。
 「元旦や上々吉の浅黄空」 一茶の最晩年の作といわれています。今日の元旦は上々吉でおめでたい、先日までの重苦しい雪空は晴れて浅黄色に輝いている、良い日和だ、幸先よい船出を祝うような上々吉の正月である、というめでたい俳句です。
  皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

  今年も週一枚の水彩画を描いていきます、お楽しみに・・・・サム ヤマモト
[2017.01.04(Wed) 14:21] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 一陽来復 

2016年12月25日 ()
  12月21日は冬至で、一年の間で昼が最も短く、夜が最も長くなる日でした。暦便覧には「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」と記されています。
 中国や日本では、冬至は陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくることから、陰が極まり再び陽にかえる日という意味で「一陽来復(いちようらいふく)」といって、冬至を境に上昇運に転じ、運が向いてくる日なのです。

  今日の水彩画は、「朝焼けの冬の森」です。裸木が並ぶ冬の木もれびの森、わずかに残った枯れ葉とむき出しになった木々の幹が、朝陽に光ります。朝焼けの陽に照らされた森は、来春に芽吹く命を温めるように橙色に染まります。
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  25日はクリスマス、サンタクロースからのプレゼントは届きましたか。贈り物を交換するこのクリスマスが、古代の冬至祭に起源があることを知っていましたか? 冬至は、太陽の「死と再生」を意味する重要な日として、古代ヨーロッパでも神聖な日とされてきました。夜が一番長くなる日は闇の世界から亡者が現れ、人々は食べ物や贈り物を供えました。亡者はそのお返しに太陽の再生を約束してくれるのです。この冬至祭に、キリストの生誕と聖人ニコラウスが結びつき、さらに贈り物の交換という商業主義が重なって、サンタからのクリスマスプレゼントが誕生したらしいのです。

  冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるといわれています。なんきん(かぼちゃ)、れんこん、にんじん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うどん・・と「ん」のつくものを運盛りといい、縁起をかつぐとともに、栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵だったようです。また、冬至に柚子湯に入る、というのは江戸時代に始まったようで、一陽来復や運を呼びこむ前のお清めだったといわれています。

  おとうさん、冬至!「冬至とくりゃ柚子湯に入って、れんこんやぎんなんといった んがつく肴で、熱いかん酒でキューっと一杯だな~」「あなた!肴はありますが、お酒は終わりました・・・」「一陽来復だあ、終わったら新しいお酒が出てくるのだろう?」「それがないんです・・あなたにも んが付きました・・運の尽き!」「・・・う~ん・・」 

  「年暮ぬ笠きて草鞋はきながら(笠を着け、草鞋をはいて長い旅であった、こうして年が暮れたのだなあ)」 松尾芭蕉が伊賀上野で年越しをしたときの句です。
 もう年の暮れを迎えますが、お陰様で、今年も健康で元気に48枚の水彩画を描き、野菜畑を耕し、このブログを更新することが出来ました。ありがとうございました。来年の干支は酉、年が明けると72歳の年男です。
  皆様良いお年をお迎えください。新年にまたお会いしましょう・・サム ヤマモト
[2016.12.25(Sun) 15:54] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 閉塞成冬 

2016年12月10日 ()
  12月7日からは、二十四節気の「大雪(たいせつ)」にあたり、雪が激しく降り始める頃で、暦便覧には「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」と記されています。そして七十二候では、大雪の初候に「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)」とあり、本格的な冬の到来を意味し、鰤(ぶり)などの冬の魚の漁が盛んになり、熊が冬眠に入り、南天の実が赤く色付くころです。

   今日の水彩画は、「初冬の森の朝」です。雨が上がった朝の「木もれびの森」を歩くと、時として幻想的な風景に出会います。昨夜来の冷たい雨が上がった森の朝、落ち葉からたちのぼる霞に朝陽が当たると、褐色の森が黄金色に変わり、枯れた草木に残る水滴が宝石のように輝きます。
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   旧暦の12月を「師走」(しわす)または「極月」(きわまりづき)と呼んできましたが、今では「師走」が新暦の12月の別名になっています。
  「師走」のいわれはいろいろな説があるようです。年末になるとお坊さんが家をまわりお経をあげるので、師(お坊さん)が忙しく走り回ることから来たというのが由来だと聞いていましたが、どうも根拠がなさそうです。奈良時代にはすでに人々は12月のことを「しはす」と読んでいたようですが、その意味や由来はよくわかっていません。「師走」の文字はどうやら後世の人が適当につけた当て字のようです。

   おとうさん、師走!「もう師走!一年があっという間だ、ウロウロ・・」「あなた、忙しくもないのにウロウロしないでください、気ぜわしくなります!」「だって、師走だ、大雪の候だ!雪が降らないかと・・・」「雪が降ったら?」「う~雪が降れば、雪見酒の支度を・・・」「あなた!お酒を期待しているのですか?」「雪を待つ上戸の顔や稲光 と俳句に詠まれるくらいだ!雪に酒を期待するのは昔からの習いだ!」「まったく酒呑みって!」「そうふくれるな!それじゃまるで雪見大福・・あっ!いや色白で丸くて・・・」

   12月に入り、冬本番の気象情報には「冬日」や「真冬日」という言葉がよくでてきます。冬日は最低気温が0℃未満の日をいい、真冬日は最高気温が0℃未満の日をいうのだそうです。北海道では、一年の中で90日以上も真冬日となる地域があるそうですが、冬日と聞いただけで、外に出るのが嫌になり炬燵に籠ってしまいます。
「冬籠りまた寄りそはんこの柱」 何度目かの冬をまた慣れ親しんだこの柱に身を任せて冬籠りをする、という蕪村の句ですが、寒い冬はどうしても家の中で籠ってしまいがちです。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・サム ヤマモト
[2016.12.10(Sat) 14:44] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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