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2018年12月13日 ()
  12月7日から11日頃までは、七十二候では大雪の初候「閉塞成冬 (そらさむくふゆとなる)」となり、山間部だけでなく、平地にも雪が降り積もり始める頃です。この頃から空も大地も冷たい気に塞がれて、本格的な冬が訪れます。

  今日の水彩画は、「初冬の雑木林」です。ようやく顔をのぞかせた冬の朝陽が雑木林を照らします。背の高い欅の先端が輝き始めると、まだ日陰の散り残った山桜の葉達が温もりを求めて震えています。
18-12-12.jpg

  昔は12月8日を「事納め」と言い、一年の農作業などを終える日だったそうです。農事を始める2月8日の「事始め」まで、農閑期に入り、雪や寒さを避け家の中で様々な作業が行われました。農閑期の作業の主なものは藁(わら)仕事でした。蓑かさやわらじ、わら草履などの日常品をはじめ、翌年農作業に使う縄や米を入れる俵など、材料は秋に収穫したコメの米わらで、すべて自家製で大変な労働でした。農家の子供たちも、藁仕事を手伝い、練習して、出来るようになれば一人前でした。その他には、雪が積もるまでに、薪を確保しておかなければならないので、山へ入っての焚き木拾いや薪割りも重要な仕事でした。

  おとうさん、大雪!「寒い!雪が降りそうな寒さだ!こんな日は炬燵に入って・・」「あなた、畑仕事がまだ残っていますよ!落ち葉を集めて燃やしてください、大根や白菜の収穫、そして・・・・」「わかりました!やりますよ!8日過ぎたら事納だっていうのに!」「あら、昔は事納の後こそ、翌年の準備をする忙しい時期だったのですよ!」「これじゃ農閑期は“ノー閑期”だなあ・・・」

  それでも、雪に閉ざされる冬の間、雪国の農家でできる仕事は限られていました。そんな中、農家の主婦にとって機織(はたおり)は生業として最適でした。麻織物の原料となる苧麻(カラムシ)は、雨が多く、湿気が高く、強風が少ない寒冷地を好むことから、昔から雪国に原生していました。さらに雪国の湿度の高さは、糸を紡いだり、撚ったり、織ったりする時に糸が切れるのを防いでくれました。秋になると苧麻(カラムシ)を刈り、雪が降り湿度の上がる時期を待って機織りをしたようです。

  「ともかくもならでや雪のかれ尾花」とは芭蕉の句です。とにもかくにもまあ無事にこうして戻って来たことだ、庭の枯尾花も雪の中に折れずに残っている・・・と、長旅から死ぬこともなく、無事に江戸へ戻ってきて、ほっとした様子です。

   ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2018.12.13(Thu) 09:14] 季節Trackback(0) | Comments(0)
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