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2018年10月19日 ()
   七十二候では、10月18日ごろから寒露の末候「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」となり、秋の虫が戸口で鳴く時季です。昔はコオロギのことを「蟋蟀(きりぎりす)」と呼んでいたらしく、秋の虫の総称でもありました。野にいた虫たちが、秋の深まりとともに人家に近づいてきて軒下で鳴くのです。秋は虫も人が恋しくなるのでしょうか。

   きょうの水彩画は、「秋色の森から流れ出る谷川」です。秋の森をぬうように流れ出る谷川が、木々の彩りを映し、落ち葉と共に秋色を下の里へと運んでいきます。
18-10-18.jpg

  深々とした緑に覆われていた木々は、秋が深まり気温が下がってくると、黄色や赤など、さまざまに葉の色を変えていきます。紅葉は木々が冬支度をしている姿といわれます。山の上のミネカエデはきれいなうこん色に、イタヤカエデは鮮やかなクロームイエローに、ヤマモミジは黄から赤に色を変えていきます。緑色を残しながら複雑で華麗な色彩に彩られる山や森は、錦の織物で着飾っていくようです。

   秋になると葉は、なぜ紅葉するのでしょうか。木の葉にはクロロフィルという緑色の要素と、カロチノイドという黄色や茶色の色素、またはアントシアニンという赤い色素が含まれています。気温が下がると、木は葉を落とすために、糖分や水分などの供給を止めます。すると葉緑素が壊れてクロロフィルの分解が始まり、カロチノイドやアントシアンが目立ってくるため、次第に黄色や赤に変っていくと考えられています。

   おとうさん、秋色!「秋だなあ~。虫は軒下で鳴き、草木は紅葉し、賑やかなのに寂しいなあ~」「あなた、どうして木々の葉はあのようにきれいに紅葉するのでしょうか?」「あれはな、いわば冬支度のために葉を枯らしているのだ!」「枯れ葉色なのね、あなたの車のマークと同じね!」「ムッ・・・・・」
  
   日本人は、古の頃から色に固有の呼び名を付けてきました。和の色名だけでも500種類ほどあり、とりわけ多いのが植物に付けられた色名です。植物には幹や枝、葉や花そして果実や種などの色があり、季節によってこれらの色が変化していきます。これらの色を使って、歌を詠み、絵に描き、着物を染めるために、一色一色に雅な呼び名を付けてきたのです。

   「色付や豆腐に落ちて薄紅葉」芭蕉の句です。紅葉豆腐は唐辛子で色を付けるのですが、遊び心から紅葉が豆腐の上に落ちて色付けた、と詠んだのでしょう。

   ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2018.10.19(Fri) 10:55] 色彩Trackback(0) | Comments(0)
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