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2017年10月28日 ()
 今年も早いもので、七十二候も五十三番目の「霎時施(こさめ ときどきふる)」となりました。一雨ごとに気温が下がり冬に近づくころなのです。「一雨一度(ひとあめいちど)」という言葉がありますが、秋は雨が降るごとに気温が1度下がるという意味です。今年の秋は季節外れの暑さ寒さや長雨と、気温の変化が激しいように感じましたが、それでも長い間で見ると「一雨一度」となっているのでしょう。

  今日の水彩画は、「佐渡の紅葉」です。10月中旬に訪れた佐渡は、里の紅葉はまだまだでしたが、山道を登ると、ダケカンバの葉が黄色く、ナナカマドの実や葉が赤く色づき、秋の彩りに包まれていました。
17-10-28.jpg

  いつも登場する「七十二候」は、もともと中国華北地方で作られたものですが、実際に用いるには季節の違いがあるため、日本の風土にあわせて幾度か変更されてきました。たとえば「霎時施」でいえば、中国の暦に近い宣明歴では「草木黄落(そうもくこうらくす)」でしたが、江戸時代に「蔦楓紅葉(つたもみじこうようす)」と改正され、さらに「霎時施(しぐれときどきほどこす)」に、そして、明治期の略本歴では「霎時施(こさめときどきふる)」と変わり、今に伝わっているようです。

  おとうさん、また雨!「えっ!昨日晴れたと思ったら今日はまた雨か!女心と秋の空とはよく言ったものだ!」「あなた、晴れたと思ったら時雨になり、一雨ごとに冬が近づくのですよ!雨の合間を見て畑仕事をしてくださいな!」「・・・そんな冷たいこと・・・女心と秋の時雨かあ・・、ここ掘れワンワン、サツマイモ掘り、鼻かぜ爺・・・」

  「霎」の字は、「しぐれ」とも「こさめ」とも読まれ、辞書には「小雨」「ひとしきり、しばらく」とあり、「霎々(しょうしょう)」とは雨の音または風の音、「霎時(しょうじ)」とは、少しの間、短い時間という意味合いとありました。
 昔の人は秋の雨を「木の葉時雨」と名付けました。冷たい雨に打たれる落ち葉に、移ろう命の儚さと虚しさを見たのでしょうか。夏の終わりに命を閉じる蝉の声を「蝉時雨」と呼んだのにも、やがて来る別れの哀しさが、時が移ろう中で今現在のかけがえのなさを教えてくれる・・・、心時雨る、時雨、冬の報せがまた降ってきました。

  「旅人と我名(わがな)呼ばれん初時雨」とは松尾芭蕉の句です。「初時雨の降る季節となった、私は今日、その時雨にぬれながら旅立ちをし、旅人と呼ばれる境涯に身を置こう」 芭蕉が帰郷を思い立ち、その旅立ちに際して詠んだものです。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・サム ヤマモト
[2017.10.28(Sat) 20:06] 季節Trackback(0) | Comments(0)
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