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2012年10月25日 ()
 英国水彩画展に行ってきました。水彩画は近づいて見てみると色使いや筆の動きがよくわかり、画家が絵を描いているときの息遣いや心の動きが感じられるような気がしてきます。出展された水彩画には水に関わる風景が多く、水に溶ける絵の具だから水の景色に合うのかもしれません。
 そんな訳で、今日の私の水彩画は少し秋色が増した谷川の風景です。谷に差し込む陽が色付き始めた葉と水の流れを照らし出します。
12-10-21.jpg

 植民地支配や産業革命によって豊かになった18世紀の英国では、上流階級の人々がヨーロッパ大陸や植民地を巡遊する旅行を楽むようになりました。17世紀のオランダで庶民の暮らしぶりを描きその地位を築いた風景画でしたが、英国では貴族の旅行に同行した画家によって、旅行記念として描かれることでジャンルを確立していきました。この画家たちが旅先で持ち歩いたのが携帯に便利な水彩絵具でした。
 水彩の水には「英国人の特別な思い入れがあった」と、美術展の画集に書かれていました。四方を海に囲まれ湿潤で穏やかな気候の英国には、豊かな水が育んだ牧草や樹木が水にからんで創り出す美しい風景が数多くあります。英国の風土と英国の水に水彩絵具が合っているのでしょう。日本における日本画や水墨画と似ているような気がします。

 おや?おとうさん!またお酒?奥様に「呑みすぎです!」と叱られているのに。「これはお酒じゃない!水!日本人だって水には特別の思い入れがある。うまいねっ!この水は」???顔も赤いし、お酒のにおい。あっつ!やはり「上善如水」新潟のお酒ですね。これはお酒ですよ。上善如水(じょうぜんじょすい)とは「最も優れた善は水のごときもの」(水なくして存在するものはなく、水は低い方へと流れ、低いところに水が溜り自らも大きくなる)という意味の老子の言葉から、「最良のお酒は水に近づく」として名付けられたそうですよ。「いい水だねえ~、酒のようだ」。あっ!奥様が帰って来ましたよ・・。おとうさん、急に顔が青くなって「頭から水を浴びたよう」・・・

 家畜が草を食み、貴族が狩りを楽しむためだけの存在だった英国の野原や森や山々が、風景画や水彩絵具の出現によって、美しい「絵になる風景」として改めて人々の心を打つ存在になったのでしょう。そして、絵画を通して自分の国の美しい風景と風土に気が付いた人々は、やがて風景を楽しむばかりではなく、自然の美しさを守りたいという考えに傾いていったのではないでしょうか。
私も四季折々の美しい風景を目にし、絵に描くたびに、この日本という国に生まれてよかったと思い、美しい日本を美しいまま守っていきたいと思うようになりました。
 それでは、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2012.10.25(Thu) 15:01] 自然風景Trackback(0) | Comments(0)
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