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2012年10月17日 ()
 訪れた白神山地のブナ林はまだ紅葉には早く、緑の中に黄色が混じり雨上がりの森がオリーブグリーンに霞んでいました。今日の水彩画は、雨上がりのブナ林散策道です。秋が遅れているのでしょう、この森が黄金色に輝くのは10月末でしょうか。
12-10-16.jpg

 白神山地の白神とは、山からの雪解け水が急流となって白く流れることから、白い川の上(かみ)にある山「白神山」と名付けられたといわれます。白神山地はブナの自然林が広く残る最後の地域といわれています。雪の多い日本海側の山地や奥羽山脈では広大なブナ林が広がっていましたが、戦後に多くが伐採され、戦災で焼失した家の建材用に杉などが植林されました。
 ブナの木は加工後に腐りやすいうえに曲がりや狂いがでるため、家具や家を作る木材としては好まれませんでした。日本でブナの漢字は「橅」と使いみちが無い木という字が当てられましたが、森にとってはなくてはならない木であり、たくさんの生き物を育んでいます。秋に実るブナの実は、脂肪分が多くクマやリスなどの動物たちの貴重な食料となります。ドングリを小さくして三角に尖らせたようなブナの実は、その形から稜(角の尖った部分をいい古語ではソバと読む)のある栗「稜栗(ソバグリ)」と呼ばれ、古代人や飢饉のときの食料になったようです。その味は渋みもなく生でも、煎ってもおいしいそうです。この稜(ソバ)は蕎麦(そば)の語源にもなっていて、昔はそば殻の尖っている形から「稜麦(そばむぎ)」と呼ばれていたようです。

 おとうさん、顔にひっかき傷!クマにでも襲われましたか?「いや、まあ熊みたいなものに・・」。ははあん、ご自宅のメスのツキノワグマ、あいやっ!奥様に・・・・バレましたか?いけませんねえ隠し事は・・。今年はクマの出没が多いと・・・ブナの実が不作なのでしょうかね、山道でも「クマ出没注意」と随所に看板が出ていましたから。
 おとうさん、秋は気をつけなくては!クマが攻撃してくるのは突然鉢合わせして、クマと人がパニックになるからだそうです。突然ではなしに、事前にそれとなく知らせるといいですよ。それとなく・・・。

 ブナの木には白や青みがかった模様がありますが、長い間に樹皮に地衣類がついたものです。ブナ木の成長は遅く、実から芽が出てから5年たっても木の高さは1m程にしかなりません。木の幹の直径が40cmに成長するまでに100年かかるそうです。そうしてみると、白神の山には樹齢数百年のブナがごろごろ生えていることになります。そんな長い間生きてきたブナの林を、長い間多くの生き物を育んできたブナの森を、人の役に立たないといって伐採してしまったのですね。自然の中で人間ってひどく身勝手な生き物なのかもしれません。
 ではまた次回の絵をお楽しみに・・サム ヤマモト
[2012.10.17(Wed) 15:51] 自然環境Trackback(0) | Comments(0)
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