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2016年03月12日 ()
  今頃は、七十二候の啓蟄の次候にあたり、「桃始めて笑く(ももはじめてさく)」で桃の花が咲き始める季節です。桃の花は、新暦のこの時期はまだ蕾が硬く笑うまでにはまだ時間がかかるようです。太陽がもっと大地を暖め、大気を暖める今月下旬頃から笑い始めるようです。

  今日の水彩画は、「雪上の春の足跡」です。3月初旬に菅平にいってきました。暖冬で雪が少なく、雪深い景色ではありませんでしたが、春の残り雪を描いてみました。雪が融け始めた斜面に低木や笹が顔を覗かせ、雪の上に人やけものが歩いた後が残ります。まるで暖かな陽ざしをつれてきた春の足跡のようです。
16-03-12.jpg

  好きな雪景色の絵に、クロード・モネの「かささぎ」があります。雪に覆われた田舎の静寂の世界、逆光に輝く雪と黒く浮かび上がる一羽の「かささぎ」。日が当たる雪の部分は、白色の厚塗りをして雪の質感を出し、その上に、赤や黄や青の鮮やかな色を散りばめて、雪の光と色彩を描き出しています。オルセー美術館展「印象派の誕生」で実物を見たときには、これだけ厚塗りをして描くと、さぞや絵の具代がかさんだことだろうと思いました。透明水彩画では、白の絵の具は使わず紙の白地をそのまま使うことから、雪景色は最も絵の具代がかからない絵ということになります。

  おとうさん!桃の花開く!「春だねぇ・・桃といえば、花は華やかで可憐、実は瑞々しく柔らかく・・・桃かぁ~いいなぁ~」「あなたっ!桃子?また、どこぞの若い子の話ですかっ!きぃ~っ!」「なあ~、爺と婆の桃といえば、桃太郎だろう・・・」「あらっ!桃太郎の話ですか・・・」「ふう~危うい!やはり“桃は魔除け”だあ・・・・」

  「故郷や どちらを見ても 山笑う」 正岡子規が故郷の春を詠った俳句です。「笑う」とは花や芽が開くことをいうようです。「山が笑う」という言葉は、中国の北宋の山水画家である郭煕の画論「臥遊録」の中の、「春山淡冶にして笑うが如く、夏山蒼翠にして滴るが如く、秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡として眠るが如く」からきているとされています。
 山や花が「笑う」という擬人化された表現は、自然に対する親しみとやさしさを感じさせます。東日本大震災から5年がたった今、家をなくし肉親をなくされた方が、「なにもかも無くなってしまってけれど、まわりの山並みは変わっていない、やはりここに住みたい・・」と語っているのを聞くと、春が来ても山は笑わず、泣いていたのかと思いました。しかし、前向きで生きる気持ちが「山を笑わせ」、春を呼ぶような気がします。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・サム ヤマモト
[2016.03.12(Sat) 17:11] 自然風景Trackback(0) | Comments(0)
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