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2015年11月28日 ()
  朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)とは、七十二候のひとつ、二十四節気の小雪の次候にあたり、「北風が木の葉をはらい除ける」という季節をいいます。
 木枯らしに葉が吹き落とされる様子を木の葉雨(このはあめ)と呼ぶことがあります。雨のように落ち葉が舞い散る様子からなのか、葉溜まりを踏む音が雨の音に似ているからなのでしょうか。裸木となった梢を見ると、どの木も葉を落とすと同時に新芽を付けていて、春に芽吹く準備がもう始まっているのです。

  今日の水彩画は珍しくポートレイトで、「ポートレイト・孫娘」です。水彩画では風景画しか描かないのですが、孫娘と飼い猫だけは愛らしい姿を描きます。あっ!いやいや、孫と猫が同じだというわけではありませんよ・・・。
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  写真のなかった時代のヨーロッパでは、王女たちは幼いころから絵のモデルになっていました。スペイン・ハプスブルク家の王フェリペ4世の長女マルガリータがそのひとりでした。ディエゴ・ベラスケスが描いた最高傑作「侍女たち」(プラド美術館所蔵)をはじめとして7点の絵が残されています。そのうちの3歳、5歳、8歳のときのマルガリータの立ち姿3点は、現在もウィーン美術史美術館の宝物となっています。マドリードの宮廷にいた王女の絵が、なぜウィーンにあるのかというと、結婚のための見合写真としてマドリードからウィーンへ送られていたのです。
 どのマルガリータもまだあどけなく、豪奢で重そうな衣裳をつけた人形のように見えますが、軽い筆のタッチだけで衣裳の質感や光沢をとらえるベラスケスの技は神技といわれ、200年以上あとの印象派の画家をも驚かせました。ルノワールの少女像の数々は、ベラスケスの模倣からはじまっているといわれます。

  おとうさん、木枯し!「あなた~お庭の掃除まだですか?早くしてください!」「えっ!さっき箒できれいにしましたよ!」「お庭が落ち葉で埋まっていますよ!」「おまえね~、“北風木の葉を払う”っていう季節だ、はいても、はいても落ち葉が溜まる!きりがない!」「桐はありません、カエデの落葉です!」「はい、はいて、はいて・・・」

  「三尺の山も嵐の木の葉哉」芭蕉の句です。「どこの山でも木枯しが吹いて嵐のような騒々しさであろう、それが証拠にこんな低い山でも木枯しが吹いている」という意味なのでしょう。木枯しによって葉が吹き落とされていくのは寂しい風景に見えますが、落葉することで春に芽吹く新芽が育つ、という巡りくる命を思うと、木枯しで裸にされた木々も暖かで温もりのある風景に思えてきます。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2015.11.28(Sat) 17:48] 季節Trackback(0) | Comments(0)
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