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2015年11月21日 ()
  今頃は、七十二候の金盞香(きんせんかさく)で、冬の花の水仙が香るころです。金盞とは、春の花である金盞花(きんせんか)ではなく、水仙のことです。二十三日になると二十四節気の立冬が終わり、小雪(しょうせつ)になります。雪が降り始めるころですが、まだそれほど雪は多く降らない季節です。暦便覧では、「冷ゆるが故に雨も雪となりてくだるがゆへ也」と記されています。

  今日の水彩画は、「晩秋の黒部峡谷」です。冬には雪に埋もれてしまう峡谷で、木々がこの年、最後の輝きを見せてくれます。黄金の手の平を広げるヤマモミジ、ひらひらと黄葉を揺らすカエデ、枯れかけた大きな葉を垂らすトチノキなど、さまざまに葉の色を変える木々は、やがて冬に備えて葉を落とし裸木へと姿を変えていきます。
15-11-21.jpg

  四季折々の自然の姿を風景画で描いていますが、先日、美術館で「ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生」という展覧会を見てきました。
 ヨーロッパでは長い間、スポンサーが教会だったこともあり、キリスト教を主題とした歴史画(宗教画・物語画)が多く描かれてきました。絵画の順位付けも、歴史画、肖像画、静物画の順で、風景画は認められてもいませんでした。それでも巡りくる季節は、聖職者のための聖務日課書や信徒のための時祷書に月暦画として、月々の営みが自然表現を伴って描かれるようになります。18世紀になると、イギリスの上流階級の人々の間でグランド・ツアー(観光旅行)が流行し、これに伴っていた画家が描いた風景画(記念画)が人気を博しました。風景画が公認されるのは18世紀後半のことでした。展覧会では風景画の歴史を学び、歴史の浅さを知ることができました。
  
  おとうさん、寒くなりました!「うん!農作業をしているとより季節が感じられ、風景画の感性があがるなあ・・・」「あなた、畑作業お願いしますよっ!」「う~ん!今朝は一段と寒さを感じるなあ、今日は休みだ!」「あなた、季節を感じ過ぎじゃありませんか!夏は暑くて止めだ!冬は寒くてだめだって、いつ畑仕事するのですか?」「う~、感性が上がっているというか・・敏感というか・・寒っ!さむっ!サム!・・・」

  「初雪や水仙の葉のたわむまで」 松尾芭蕉の句です。「初雪が水仙の葉をわずかにたわませるぐらいに、まことにほどよく降ってくれたことよ」という意味で、金盞香(きんせんかさく)と小雪(しょうせつ)の季節にぴったりの風景画を見るような句です。日本では、古来より巡りくる四季の自然風景を、詩歌や俳句、浮世絵や日本画で感性豊かに描き続けてきました。日本の四季はそれぞれに本当に美しいからでしょう。

ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト

追伸:今年も個展を開くことになりました。皆様のおかげで10回目となった、ワインと水彩画、語らいを楽しんでいただく集まりです。どうぞお気軽にお立ち寄りください。
第10回 サム ヤマモト水彩画個展「木々の光と影と命」
場所:グランドプリンスホテル高輪(JR品川駅高輪口から徒歩8分) 
   2階 撫子の間 03-3447-1111
日時:2015年12月5日(土)10時~18時 
       - 12月6日(日) 9時~15時

[2015.11.21(Sat) 20:41] 季節Trackback(0) | Comments(0)
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