秋彼岸
2015年09月23日 (水)
9月23日は二十四節気の秋分です。陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになるときです。秋分を挟んでの7日間を秋彼岸(あきひがん)とし、亡くなった人や先祖のお墓にお参りしたり、供養の法会が行われたりします。古来よりこの頃に豊作を祝う風習があり、山の神様である祖先の霊を秋分に里から山へ送る儀式が行われていましたが、仏教が広まると亡くなった人を偲ぶ日となりました。
さて、今日の水彩画は、「初秋の渓流と大岩」です。賑やかなマス釣りの子供たちの声が消え、ザワザワと流れる水音だけが、深い谷に響く初秋の渓流です。大昔の崩落と土石流によって運ばれた大岩たちが谷を埋め、その隙間を騒々しく水が流れ下っていきます。永い年月の間に、尖った大岩が水の流れに少しずつ削られ、岩たちの表情がまろやかになっていきます。

この渓流は神奈川伊勢原の日向渓谷です。この渓谷ではカワガラスが見られるといわれ、しばらく流れの脇に立って見ていましたが、目が悪くなったのか、見つけることが出来ませんでした。カワガラスは濃い褐色の羽毛に覆われていることから、カラスの名前が付いたようですが、スズメ目カワガラス科ということでスズメに近い種の野鳥のようです。体はスズメより一回り大きく、ずんぐりむっくりとしていて、羽や尾が短く、渡りが出来ないので留鳥のようです。カワガラスの名のとおり、清流や渓流に生息して、急流を歩いたり潜ったりしてトビケラやカゲロウ、カワゲラなどの水生昆虫や小魚を餌としているようです。
おとうさん、お墓参り?「お彼岸でお墓参りして供養してきたぞ~」「ご苦労様でした!」「先祖の供養だ!お酒!供養だ!」「いけません!不許葷酒入山門(くんしゅさんもんにいるをゆるさず)ですよ、供養でもお酒はいけません!」「お寺さんでは、般若湯といって薬湯だとしてお酒を呑んでいました、酒は百薬の長ともいいます!」「はいはい、お湯でよければ立ってお酌しましょう!」「なに・・?」「あたしは立てば芍薬(百薬)、座れば牡丹餅~おはぎかな?」「う~ん・・彼岸(悲願)なのに・・・」
「暑さ寒さも彼岸まで」といわれますが、彼岸を境に日が短くなっていき、暑さも和らぎ、夜の寒さが増していきます。さらに、煩悩に悩まされる人間が悟りの世界と通じるときが彼岸ですから、熱いだの寒いだのという辛さが彼岸には和らいで楽になるものだと励まされていたのでしょう。自然の中で厳しい暮しをしていた人々にとって、お彼岸そのものが、つらい季節を乗り越えるための救いだったのかもしれません。
ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・サム ヤマモト
さて、今日の水彩画は、「初秋の渓流と大岩」です。賑やかなマス釣りの子供たちの声が消え、ザワザワと流れる水音だけが、深い谷に響く初秋の渓流です。大昔の崩落と土石流によって運ばれた大岩たちが谷を埋め、その隙間を騒々しく水が流れ下っていきます。永い年月の間に、尖った大岩が水の流れに少しずつ削られ、岩たちの表情がまろやかになっていきます。

この渓流は神奈川伊勢原の日向渓谷です。この渓谷ではカワガラスが見られるといわれ、しばらく流れの脇に立って見ていましたが、目が悪くなったのか、見つけることが出来ませんでした。カワガラスは濃い褐色の羽毛に覆われていることから、カラスの名前が付いたようですが、スズメ目カワガラス科ということでスズメに近い種の野鳥のようです。体はスズメより一回り大きく、ずんぐりむっくりとしていて、羽や尾が短く、渡りが出来ないので留鳥のようです。カワガラスの名のとおり、清流や渓流に生息して、急流を歩いたり潜ったりしてトビケラやカゲロウ、カワゲラなどの水生昆虫や小魚を餌としているようです。
おとうさん、お墓参り?「お彼岸でお墓参りして供養してきたぞ~」「ご苦労様でした!」「先祖の供養だ!お酒!供養だ!」「いけません!不許葷酒入山門(くんしゅさんもんにいるをゆるさず)ですよ、供養でもお酒はいけません!」「お寺さんでは、般若湯といって薬湯だとしてお酒を呑んでいました、酒は百薬の長ともいいます!」「はいはい、お湯でよければ立ってお酌しましょう!」「なに・・?」「あたしは立てば芍薬(百薬)、座れば牡丹餅~おはぎかな?」「う~ん・・彼岸(悲願)なのに・・・」
「暑さ寒さも彼岸まで」といわれますが、彼岸を境に日が短くなっていき、暑さも和らぎ、夜の寒さが増していきます。さらに、煩悩に悩まされる人間が悟りの世界と通じるときが彼岸ですから、熱いだの寒いだのという辛さが彼岸には和らいで楽になるものだと励まされていたのでしょう。自然の中で厳しい暮しをしていた人々にとって、お彼岸そのものが、つらい季節を乗り越えるための救いだったのかもしれません。
ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・サム ヤマモト