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2015年06月25日 ()

 二十四節気の夏至の七十二候初候は乃東枯(なつかれくさかるる)です。夏の草木がいずれも盛んに茂るなかで、乃東(なつかれくさ)のみが枯れていく頃という意味です。乃東枯と書いて「なつかれくさかるる」と読むのは難しいですが、乃東(なつかれくさ)とはウツボグサ(靫草)のことです。田んぼの畦や草地でこの花を見かけますが、花期は6月から8月頃で、それを過ぎると花は枯れ黒ずんだ花穂になります。夏に枯れる花ということで、別名で夏枯草(かこそう)と呼ばれます。

   今日の水彩画は、「夏草が生い茂る木もれびの森」です。梅雨の最中、草木は盛んに生い茂り、森を濃い緑で埋め尽くします。雨あがりの朝、雲の隙間から久しぶりの陽が森に射しこむと、草木の葉の命がこがね色に輝きます。
15-06-25.jpg

   夏草をはじめ、様々な命の活動が盛んになる時期ですが、畑で種を蒔くと、芽が出るや否や横から雑草たちが盛んに伸び始め、作物を追い越していきます。美味しそうな若い葉が育つや否や、青虫たちがムシャムシャと葉を食べ始めます。放っておくと、雑草が生い茂り、その影に虫に食い荒らされた作物が見え隠れする荒野になってしまいます。あわてて防虫網を被せますが、時すでに遅く、網トンネルは特別保護区となり、雑草はすくすくと育ち、青虫たちが美味しそうに青物野菜を食べています。

   おとうさん、畑仕事?「さてと、草むしりでもするか~」「あなた!こっちの雑草も凄いわ、早く草とりして!きゃあ~あなた!たすけて、青虫がたくさん菜を食い荒らして!はやく虫をとってください!」「はいはい、うちは無農薬栽培ですから、防虫剤なし!雑草駆除剤なし!自然にまかせましょう・・・」「あなた、早く!もう~あなたって無能役ね!虫に食べられてしまうでしょう~!「無視!無視です・・」

  夏草と言えば、芭蕉の「夏草や兵どもが夢の跡」の句が浮かんできます。芭蕉が一関を訪れたとき、唐の詩人杜甫の詩「国破山河在 城春草木深・・・(国は戦乱で破壊されたが、山や河は昔どおりに残っている、城内は春になっても、草木が深く生い茂っているのみで・・)」を思い浮かべて詠んだとされています。やはり、戦場の跡の夏草には、失われた多くの命の哀れさに、心が誘われるものがあるでしょう。
 ウツボグサ(靫草)の名前は、花の形が武士の持つ竹籠でできた矢入れの「靫(うつぼ)」に似ていることから付けられたようです。夏枯草(カコソウ)とも呼ばれるウツボグサですが、花穂に消炎、利尿作用があり、昔から漢方薬に用いられてきました。花言葉の「優しく癒す」は、薬効からきているのかもしれません。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2015.06.25(Thu) 18:24] 自然風景Trackback(0) | Comments(0)
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