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2015年03月12日 ()
  3月6日は二十四節気の3番目「啓蟄(けいちつ)」でした。啓は開く、蟄は虫などが土中に閉じこもる様子を表し、「啓蟄」で「冬籠りの虫が這い出る」という意味となります。春になり地面が温まり冬眠していた虫たちが穴から這い出てくる頃です。歴便覧には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と記されています。

   今日の水彩画は、「木もれびの森の早咲きの桜」です。この桜は木もれびの森に一本だけある早咲きの桜で、河津サクラでしょう。2月の終わりころから一輪また一輪と花が開き始め、ようやく五分咲きとなりました。時折吹く冷たい北風に花弁を震わせながら薄桃色の花を開き、桜花の季節のはじまりを告げる河津桜です。
15-03-11.jpg

   河津サクラは、オオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑種であるとされている早咲きの桜です。1月下旬から2月にかけて開花する花は、淡い桃色でソメイヨシノより桃色が濃く、花期は1ヶ月と長いのが特徴です。寒さに耐えながら蕾を膨らませてきた桜は、光の中の僅かな春の気配に気づき、いち早く花を開くのでしょう。
 先日、「新印象派展」を見に行ってきました。「光と色のドラマ」とサブタイトルのついた展覧会は、春の光が輝く季節にふさわしい、残念ながら当日は冷たい雨が降る天気でしたが、光あふれる絵画の数々を堪能しました。解説の中に「19世紀における風景画の歴史は、色彩と光の獲得の歴史である」とあるように、新印象派の画家たちは、光あふれる自然の風景を原色を使った点描という手法で描き、自然の光を絵の中に取り込もうとしました。長く暗い冬に閉じ込められるヨーロッパの人たちにとって、明るい陽の光を浴びることは大いなる喜びでした。この陽の光と喜びを目に映るままに描き出そうとしたのです。「光と影と命」を描いている水彩画家としても、絵の具や描き方の違いはあるにせよ、大いに共鳴するところがあり、収穫の多い展覧会でした。

  おとうさん、春ですね!「あなた、もう炬燵から抜け出して外に出てくださいよ、春です。啓蟄も過ぎましたよ!」「春とはいえまだまだ寒い今日この頃かな!啓蟄だって・・虫じゃねえんだから、追い出すな!」「虫ですよ!弱虫、泣き虫、茶碗蒸し、ゴロネ虫、酒虫(酒蒸し)、腹の虫・・・」「いっぱい並べやがったなあ・・すべて無視!」

  東日本大震災から早くも4年が経ちました。忘れられない恐怖と癒えない悲しみの中で、今年も冬から春へと季節が流れ、蕾が赤く染まりポツリポツリと早咲きの桜が開きます。災害を生む自然、毎年忘れずに美しい花を咲かせるのも自然、人は自然のなかの生きもののひとつとして、自然のなすがままに生きているのです。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2015.03.12(Thu) 16:12] 自然風景Trackback(0) | Comments(0)
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