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2015年03月03日 ()
  「梅一輪 いちりんほどの暖かさ」この句は芭蕉の弟子服部嵐雪(はっとりらんせつ)が詠んだものですが、二通りの意味にとれるといわれます。ひとつは「梅が一輪咲き、それを見ると、かすかではあるが一輪ほどの暖かさが感じられる」ととると一輪の梅の花に厳しい寒さを感じ、また「梅の花が一輪また一輪と咲くにつれて少しずつ暖かくなっていく」という意味にとると、近づいてくる春の暖かさを感じます。まだ寒さの残る中、他に先駆けて咲く梅の花は昔から人の心に温もりを届けてきました。

  今日の水彩画は、「寒さの中で咲く紅梅」です。寒さが残る「木もれびの森」の端に、紅梅の薄紅色の花が鮮やかに咲いています。他の木々には花はおろか葉ひとつも付いていない褐色の裸木のなかで、紅梅の花が早春の陽射しを浴びて華やかに輝きます。春告草の名にふさわしく、真っ先に森に春がやって来たと告げています。
15-03-02.jpg
 
  花見といえば桜ですが、奈良時代以前は「花」といえば梅を指したようです。早春に咲く梅と桜は、いにしえの頃から春を代表する花の座を競ってきたようです。
 江戸端唄(はうた)に、「梅は咲いたか 桜はまだかいな 柳ャなよなよ風次第 山吹や浮気で 色ばっかり しょんがいな♪~」というのがあり、芸妓さんたちを季節の花々に例えて歌っています。梅の花は若い芸妓、桜は上の姐さんといったところ、柳はゆらゆらと移り気、山吹(ヤマブキ)は実を結ばない浮気性(山吹は花は咲くが実はならない)と謳っています。

  おとうさん、梅が咲きました!「寒いなかで咲く梅はけなげで美しい、梅見酒といくかあ・・」「あなた桜の花見酒じゃなく梅見酒?そんなお酒あるの?」「なあに、昔は花といえば梅だ!梅酒と梅酒に浸けた梅の実を入れて、梅の花を浮かし・・風流だね・・」「梅酒なんぞありません!ハイこれでも呑んでくださいな!」「酸っぱい!梅干入りの番茶だあ~」「梅の実におちゃけです!ボケ防止に効きますよ!花咲じいさん!」

  梅の木には「花梅」と「実梅」とがあり、花が豪華な八重の梅は実が少なく花梅、一重の花は実が多く実梅です。実梅のほとんどは白梅であり、紅梅は花梅が多いそうです。「七重八重 花は咲けども 山吹の実の一つだに なきぞ悲しき」と昔の人が歌っているように、「実も花もある」(外見が美しいばかりでなく、中身も充実している)というのは、自然界でも難しいことなのですね。名実ともにいい塩梅とはいかぬものらしいです。「塩梅(あんばい)」といわれるように、梅の実は中国では紀元前から酸味料として用いられており、塩とともに最古の調味料だといわれています。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・サム ヤマモト
[2015.03.03(Tue) 10:23] 植物Trackback(0) | Comments(0)
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