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2014年12月17日 ()
  もうすぐ冬至を迎える「木もれびの森」の木々は、美しかった紅葉が木枯しによってすっかり吹き落され、裸木になっています。足元には木の枝を離れた葉が、落ち葉となって地面を覆い尽くしています。役目を終えたかのように見える落ち葉も、その葉の下に様々な虫の幼虫や卵を抱え温め命を育み、降り積った葉は長い歳月を経て腐葉土となり、森の木を育てる糧となります。

  今日の水彩画は、「雑木林に降り積もる落ち葉」です。クヌギやコナラ、イヌシデなどの落ち葉で埋め尽くされた雑木林、地味な色で埋め尽くされていますが、それでも柔らかな初冬の陽が木の間から射しこむと、茶色の葉は橙色に、灰色の葉は銀色に、黄色い葉は黄金色に美しく輝きます。木枯しに吹き寄せられた落ち葉は、倒木や折れ落ちた枝の間に吹き溜まり、枯れた木を飾り温めます。
14-12-17.jpg

  「百歳の気色を庭の落葉哉 (ももとせのけしきをにはのおちばかな)」これは芭蕉が明照寺(彦根市平田)に泊まった時に詠んだ句です。寺がこの地に移って百年が経つと聞き、庭に降り積もった落ち葉が長い歳月を重ねたこの寺の歴史を物語っているように感じたのでしょう。森の中で、ふかふかとした落ち葉を踏みながら歩くと、長い年月のあいだに降り積もった落ち葉の厚みを感じ、歳月の重なりを感じます。

  おとうさん、掃除?「あなた、お庭の落ち葉も掃除してくださいな!」「はい、はい・・・」「雨が降る前に早くしてください!」「どうせ、あなたのような濡れ落ち葉にならないうちに・・と言いたいのかな・・。掃除!掃除!だけど、落ち葉もよく見ると綺麗だね!シミや虫食い、しわがあるけど・・綺麗だね!うちのかみさんみたいだな!」「なにか言いました?」「あっ!いや!お前はいつまでもキレイだ!まるで落ち葉のよう・・」「それって、褒めているの?」「まあ・・落ち葉だけに落ちは あるけど・・褒めてる!」

  新緑や紅葉・黄葉した木の葉を美しいと感じることはあっても、枯れて地上に落ちた落ち葉を手にとってじっくり見つめ、綺麗と感激する人はそう多くはないでしょう。
 長野県の黒姫山の山麓に住んでいる絵本画家の平山和子さんは、林のなかで出会った落ち葉の美しさをなんとか留めておきたいと願い、ひたすら落ち葉を見つめ、丹念に一枚一枚、水彩絵の具でそのままの大きさで描いています。描きためた数百枚の落ち葉の絵の中から厳選し、「落ち葉」という本にしました。この本は落ち葉の美しさ、おもしろさに溢れていて、いつまで見ていても見飽きません。晩秋や冬は寂しい冷たい季節ですが、美しい落ち葉たちが地面を飾り、心を温めてくれます。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2014.12.17(Wed) 18:00] 自然風景Trackback(0) | Comments(0)
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