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2014年11月30日 ()
  霜月(11月)も終わり、師走(12月)を迎えます。「1年って本当に早いなあ・・・」と誰もが口に出す12月ですが、子規の句にもあるように「いそがしく時計の動く師走哉」と師走と聞くとせわしなくなるものです。「師走」は「お坊さんでも忙しく走り回る月」に由来するようです。12月は極月(ごくつき)とも呼ばれ、一年の締めくくりの月です。

 さて、今日の水彩画は「森のサクラの紅葉」です。11月も末になると、「木もれびの森」の木々もすっかり秋化粧、黄色や赤、褐色に葉を染めます。春には木いっぱいに花を咲かせ桜色に輝いた桜の木も、黄色や赤色の葉で條々を飾り、色付いた落ち葉がふかふかの絨毯となり芝生の広場を温めます。
14-11-30.jpg

  この森の山桜の木は、春はサクラの花で薄桃色、初夏は新緑の黄緑、盛夏は葉が生い茂って深緑、そして秋は紅葉、やがて木枯しが吹いて木を裸にしますが時折雪が白色を持ってきてくれます。めぐる季節にそれぞれの美しい色を持ち、森を訪れる人に安らぎを与えてくれます。
  古来より人は、こうした草木の自然の営みから多くを学んできました。中国の明の時代に書かれた人生の書「菜根譚」にもいくつかの教えが載っています。
 「草木纔零落、便露萌頴於根底・・・粛殺之中、生々之意、常為之主。即是可以見天地之心」(草木が枯れだすころ、根には新しい芽生えが始まる、ものみな枯れ果てた中にも、常に生き生きとした生命が宿る。これこそが自然の心にほかならない)
 「樹木至帰根、而後知華萼枝葉之徒栄・・・・」(冬が来て裸になった樹木を見れば、ありし日の花や葉がすべてはかない栄華であったことに気づく・・・・)

  おとうさん!紅葉を愛でモミジ酒ですか?「お~い、お酒もう一本!」「あなた呑みすぎですよっ!」「なにっ!中国の詩人杜甫が、“毎日江頭盡醉帰、人生七十古来稀”といって“毎日泥酔して帰るが、七十まで生きるのは稀だから、せいぜい人生楽しもう”と言っているぞ!」「それなら、菜根譚には“花看半開、酒飲微酔”とあり“花は五分咲き、酒はほろ酔い、ほどほどが一番”とあります!」「とほとほ・・・・負けた・・」

  私も古希(七十歳)を迎えましたが、「古希」は杜甫の詩「曲江」の中の一節「人生七十古来稀」からきたものです。この詩の終わりには、「傳言風光共流轉、暫時相賞莫相違」つまり「自然に対して言いたい、お互い共に流転の身、お互いに愛し合い、背くことのないようにしようではないか」と自然の移り変わりを愛でるさまを謳っています。

  今月もぎりぎりで4枚目(11月はこれでしまい)の水彩画が間に合いました。
  ではまた、次回の水彩画をおたのしみに・・・・サム ヤマモト
[2014.11.30(Sun) 20:57] 季節Trackback(0) | Comments(0)
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