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リストマーク 梅雨明けの暑さ 

2017年07月22日 ()
  首都圏では雨不足、九州では豪雨をもたらした今年のおかしな梅雨が明けました。明ける前から酷暑が続いていて、とにかく暑いです。7月23日は二十四節気の大暑を迎えますが、大暑とは最も暑い頃という意味です。暦便覧には「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」と記されていて、いよいよ本格的な夏の到来となります。

  暑いなかでの今日の水彩画は、少し涼しく「夏の朝の渚」です。夏の陽を浴びながら砂浜に打ち寄せる波が、小さく砕けて砂浜を洗います。太古の昔から波を打ち寄せ、命を育んできた海、波の音が数十億年の歳月を語り続けているようです。
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  17日は海の日でした。海の日は1995年に制定され、祝日法には、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」と少々難しく書かれています。およそ30億年まえの海に生命が誕生したといわれています。人間の血液の塩分濃度は0.9%ですが、太古の海で脊椎動物が誕生したころの海水の塩分濃度と同じといわれ、人間の祖先が海の生物であった証拠と考えられています。「我は海の子」なのです。

おとうさん、大暑!「暑い!暑い!ちょっと動いたらもう汗だく、夏の畑仕事はいやだなあ、やっぱり夏より冬がいいなあ・・・」「あら、あなた、冬の畑では、俺は冬が嫌いだ、暑い夏の畑で汗をかくほうがいい、って言っていませんでした?」「半年も前のことだ、覚えていない!忘れた!暑さのせいだ!」「物忘れや意識混濁?あなた、熱中症の症状かも?」「・・・うぅ~暑い、寒い冬がいい・・・」

  夏の土用が大暑の数日前から始まっています。夏の土用の食べ物といえば「土用の丑の日のうなぎ」が有名ですが、「大暑の日はてんぷらの日」というのはご存知でしたか?土用の丑の日、8月29日の焼肉の日と並んで、「大暑の天ぷらの日」は「夏バテ防止三大食べ物記念日」?とされているそうです。誰が決めたか不明ですが、恐らく決めたのは、天ぷら屋さんか焼肉屋さんに決まっています。「土用の丑の日はウナギ」と決めたのは平賀源内だというのは知っていますか?ウナギの旬は冬ですから、夏のウナギはまずくて売れない!そこでウナギ屋に入れ知恵したのが源内先生というわけなのです!いずれも栄養豊富、夏を乗り切るにはいいかもしれません。

  「暑き日を海にいれたり最上川」とは芭蕉の句です。最上川の沖合いを見ると、まさに真っ赤な太陽が沈もうとしている。そのさまは、一日の暑さをすべて海に流し込んでいるようだ・・・、豪快な句ですが、あまり涼しさは感じません。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・・サム ヤマモト
[2017.07.22(Sat) 07:37] 自然環境Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 蓮始開 

2017年07月14日 ()
  今ごろは、七十二候では小暑の次候として「蓮始開(はすはじめてひらく)」にあたります。「泥(でい)より出でて泥に染まらず」といわれ、美しい花が泥の中から伸び立ち花開く姿が、いにしえより崇高で清らさの象徴となってきた「蓮(はす)の花」、花中央の黄色い部分にたくさんの穴があいていて、蜂の巣に似ていることから、万葉の時代より「はちす」と呼ばれ、数多くの歌にも詠まれています。

  今日の水彩画は、「夏の陽の光と影」です。梅雨明け間近の森に差し込む朝陽は強烈です。ミズキの白い幹を輝かせて、木の葉の影を木肌に焼き付けます。陽の眩しさに草木が目を覚まします。
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  蓮の花の命はわずか4日です。1日目は早朝より花弁が開き始めほんの少し開いたのち、つぼみの状態に戻り、2日目は、同じく早朝に咲きはじめ満開となり、香りを放ちながら最も美しい瞬間を迎えたのち、また半ば閉じてしまいます。3日目は、2日目と同じく最大に開きますが、受粉を終えためしべは黒っぽくなり、花の色は若干退化し、昼頃には閉じはじめます。そして4日目、3度目の全開を迎えたのち、はらはらと花弁が落ち、はかなくも散ってしまうのです。

  おとうさん、蓮の花!「うむ・・蓮花が開いたのだけど、いくといつも閉じているんだなあ~」「あなた~、蓮は朝早くにしか開きませんよ!昼頃には閉じてしまいます!」「じゃあ~夜遅くに行くか 蓮花っていう店に!花は夜開く~かあ~うっしっし・・・」「あなた~早朝ですって・・」「だから夜遅くから夜明けまで・・・」

  美しい花やレンコン(蓮根)で、古くから親しまれている蓮ですが、その茎から取れる蓮の糸で、織物が織られてきたことはあまり知られていません。古代インドでは、紀元前四世紀頃から繊維として使用されていたようです。奈良の當麻寺(たいまでら)に今もある当麻曼荼羅(まんだら)は、中将姫という女性が一夜にして蓮糸で織った奇跡の曼荼羅である(能の当麻の題材)という逸話があります。ミャンマーでは、今なお蓮の糸で織物が織られ、僧侶の法衣や袈裟として寺に奉納されているそうです。

  「仏印の古きもたへや蓮の花(ぶつちんの ふるきもたえや はすのはな)」とは蕪村の俳句です。古雅な風格のある酒がめに見事な蓮の花が生けられている、あの酒がめは、その昔仏印禅師が使っていたものとか、ここの住僧もまた詩酒の趣を解する人物と見える、という・・なかなか難しい句です。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・・サム ヤマモト
[2017.07.14(Fri) 17:08] 植物Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 小暑 

2017年07月06日 ()
  七夕の7月7日は二十四節気の小暑(しょうしょ)にあたります。暑さがどんどん強くなっていくという意味があり、この頃から暑さが本格的になってきます。暦便覧には「大暑来れる前なればなり」と簡単に記されています。九州北部の豪雨では大きな被害が出ているようですが、災害にあわれた人たちの無事を心から祈ります。梅雨の終わる今頃は、集中豪雨が多く発生する時季なのです。

  今日の水彩画は、「夏の光の中の流れ」です。谷の向こうから強い夏の陽ざしが注ぐと、溢れるような光を川面に浮かべて川が流れます。川に差し込む光が川底に届き、照らし出された石がさざ波の影とともに揺れ動きます。
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  7月7日は七夕です。七夕の由来は中国から伝わった織姫と彦星の伝説が有名ですが、古い日本では「棚機(たなばた)」と呼ばれ、禊(みそぎ)の行事だったようです。若い女性が着物を織って棚にそなえ、神さまに秋の豊作を祈り、けがれをはらうというものでした。女性は「棚機女(たなばたつめ)」と呼ばれ、神さまのために着物を織りますが、この織り機が「棚機(たなばた)」でした。やがて仏教の伝来とともに、この行事はお盆を迎える準備として七日の夜(夕)に行われるようになり、「七夕」という文字で「たなばた」と呼ばれるようになったといわれています。

  おとうさん、七夕。「七夕ねぇ・・、子供の頃は短冊に願いごとを書いたものだ!」「あなた~、畑の里芋の土寄せしてくれましたかぁ~」「おお~それだ!昔は、里芋の葉に溜まった露を集めて墨をすり、その墨で短冊に書いて習い事の上達を願ったそうだ!」「ですから、里芋の葉じゃなくて、追い肥と土寄せ!」「はい、はい・・では里芋の豊作を願って土寄せ・・一年に一度の出会いの彦星がうらやましい・・・・」

  7月に入ると、さまざまな夏の花が咲き始めます。そのひとつに「朝顔」があります。「朝顔」は奈良時代に遣唐使が種を薬として持ち帰りましたが、その後観賞用として栽培され、今では千種類以上の品種があるといわれます。東京の鬼子母神界隈では、毎年「小暑」のころに「朝顔市」が催されます。始まりは江戸時代後期で、朝顔の栽培が盛んだったことと花の美しさから今に続いているようです。

  「朝顔は 酒盛知らぬ 盛り哉(あさがおは さかもりしらぬ さかりかな)」とは芭蕉の俳句です。夜を徹しての酒盛り、ふと見ると大輪の朝顔が咲いている、知らぬ間に夜が明けた、ということでしょうか。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2017.07.06(Thu) 15:40] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 菖蒲華 

2017年06月29日 ()
   梅雨に灯る紫の花、6月27日〜7月1日頃は七十二候の「菖蒲華(あやめはなさく)」の時季です。菖蒲(あやめ)の花が咲くのは五月ごろ、よく似た「杜若」(かきつばた)がそのあとに続き、この時期咲き始めるのは「花菖蒲」のことなのでしょうか。
 アヤメ科の花を、切り花で楽しむ場合に、花が枯れた後に花びらだけを摘みとってそのまま活けておくと、再び花芽が出て、もう一輪咲くことがあるそうです。

   今日の水彩画は、「梅雨の晴れ間の森」です。梅雨の晴れ間の強い陽射しが、森の広場に射し込みます。真夏のような陽ざしが、草木の葉を射抜き、こがね色の葉達がキラキラと眩しく輝き、森の広場の舞台を照らし出します。
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  雨が待ち遠しい農家は、あやめの花を見て、梅雨を知ったといわれます。あやめという和名は、花の外花被の基部に綾目をもつことから名付けられたという説があります。アヤメ、カキツバタ、ハナショウブはなかなか見分けがつきませんが、いずれも、「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」といわれるように、美しい花です。

   おとうさん、雨です!「畑には恵みの雨だ、野菜が育つなあ・・・」「あなた、雑草もすくすくと伸びています!草むしりお願いします!」「晴耕雨読の生活だ、雨が降れば絵描き業だが・・」「あら!真夏のカンカン照りの中の草取りは辛い!雨でも今のうちに草取りをしておくと夏が楽ですよ!」「はいはい、それでは雨の中で草取り、おじいさんは畑の草刈りに、おばあさんは川で洗濯?」「雨の日の洗濯はなし!」「・・・・」

   雨の季節、梅雨入りから雨量の少ない今年でしたが、ようやく梅雨らしい雨が降り、畑の野菜がすくすくと元気に育っています。雑草も野菜に負けじと元気に成長し、草取りに膝や腰が痛い痛いと音を上げています。
 ジメジメ、ムシムシとした天気に気分が滅入りがちな梅雨ですが、この時期に咲く美しい花々には梅雨にしか味わえない風情があります。雨の中で咲き誇る花の姿には、他の季節とは違った美しさや味わいがあり、古来より人々はこれらの花々に心動かされ、俳句や詩歌、絵画の中で、美しい日本を表現してきました。

   「世の人の 見付(みつけ)ぬ花や 軒の栗」とは芭蕉の句です。栗の花も梅雨にかけて咲く花ですが、地味な花です。「栗の花はあまり目立たないが、栗の花を咲かせている家の主もまた、目立たなくとも、奥ゆかしい人だろうか」という意味です。花も人も、目立つものだけがすべてではないという、やさしい視線が感じられます。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2017.06.29(Thu) 11:36] 植物Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 夏至 

2017年06月22日 ()
  6月21日は二十四節気の夏至でした。夏至は、日の出と日の入りの方角が最も北寄りになり、昼が最も長く、夜が最も短くなる時季です。暦便覧には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」と記されています。このため、夏至は別名、日永(ひなが)とも呼ばれ、東京で夏至と冬至の昼の時間の長さを比べると5時間もの差があるそうです。
   
  今日の水彩画は、「雨に濡れるヤマアジサイ」です。森の片隅でひっそりと花を付けたヤマアジサイ、梅雨の雨にけむる木々の中で、小さく白く清らかな飾り花が雨に濡れています。
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  野や山に咲く野生のアジサイには、ヤマアジサイ、コアジサイ、ガクアジサイ、エゾアジサイなどがあります。なかでもヤマアジサイは、湿った林のなかや沢沿いなどに多く、タニアジサイとも呼ばれています。真っ白なヤマアジサイの飾り花は清々しく、蒸し暑い梅雨の雨の中で、清涼感を醸し出します。

  七十二候の二十八番目となる「乃東枯(なつかれくさかるる)」は、夏至の初候にあたります。乃東(ないとう)とは漢方薬に用いられる夏枯草(なつかれくさ)の古名で、その正体はウツボグサ(靫草)です。紫色のきれいな花が咲く田んぼの畦や草地でよく見掛ける草です。この草は、冬至の頃に芽を出して夏至の頃に、花穂が黒色化して枯れたように見えることから、夏枯草と呼ばれるようになりました。カサカサに茶色く枯れた花穂は利尿などの漢方薬に使われるようです。

  おとうさん、夏至です!「もう夏至か!昼が一番長い日だ、冬至と逆だ・・・。冬至は南瓜(かぼちゃ)を食べる日だが、夏至の食べ物は何?」「あなたは、食べものと呑むことだけで季節を感じる人ですねえ~」「冬至の食べ物があって、夏至にないのはおかしな話だ!」「そうですねえ~冬至に南瓜ときたら、夏至には冬瓜(とうがん)ではどうですか?」「いいねえ~冬瓜は夏が旬だ!ピリッと冷えた日本酒に合うねえ・・」「えっ、冷えたお酒?年寄りの冷や水になりますから、温いお茶で・・・」「・・・・・・」

  「涼しさを 我宿にして ねまるなり」とは松尾芭蕉の句です。この句は、山形に滞在したときのもので、歓待をうれしく思い、まるで我が家にいるようだと詠んでいるのです。「ねまる」は方言で、山形では「とまる」、秋田では「座る」、広島では「腐る」と地方によって異なった意味で使われているようです。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2017.06.22(Thu) 13:58] 植物Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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