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リストマーク 処暑 

2017年08月23日 ()
  8月23日は二十四節気の「処暑」にあたります。「処」には「とどまる」という意味があり、「処暑」とは暑さが和らぐという意味です。暦便覧には「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」と記されています。萩の花が咲き、穀物が実り始め、朝夕は涼風が吹き始め秋の気配を感じられる頃なのですが、今年の天気は、いつもの年のようにはいかないようです。

  今日の水彩画は、「森の光の通り道」です。うっそうと草木が生い茂った夏の森に朝陽が昇ると、木々の隙間から光の筋が差し込んできます。光の通り道にあたった草木たちは、強い光におどろいて目を覚まします。
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  処暑になり暑さが和らぐか? 今年の夏は一筋縄ではいかないようで、梅雨の間は雨が降らず、梅雨が明けて夏本番と思いきや、雨が続き涼しい日照不足の日々!これから秋というのに、晴れの日が続き猛暑となるようで、処暑になってようやく盛夏になります。

  おとうさん、天候不順!「まったくだ!梅雨時は雨が降らず水不足で水運びの毎日!梅雨が明ければ毎日が雨で日照不足!野菜が育たず、雑草ばかりがグングン伸びる!百姓泣かせの天気だ・・・」「あなた~!畑が草で覆われていますよ!草刈りしてくださいな!」「でも今日も雨だよ!」「あら、ゴルフは雨でもやるのでしょ!同じ草刈じゃないですか!」「うむ・・うまいたとえだが・・やる気がなくなるショット・・」

  そろそろサンマが出回る頃で、旬のサンマを塩焼きにして、大根おろしで食べる、いやあ、食欲の秋です。今頃の野菜で旨いものといえば、茄子ですかね。「秋茄子は嫁に食わすな」といわれるくらい美味しい秋茄子です。
 ところで、「秋茄子は嫁に・・・」という諺には、二通りの意味があるようで、ひとつは、姑の嫁いびり説、もうひとつは、茄子は体を冷やすので、食べさせないで嫁を大切にするという説。さらに、「秋なすび わささの粕につきまぜて よめにはくれじ 棚におくとも(酒粕につけた秋なすを棚に置いておくのはよいけれど、ねずみ(夜目・よめ)に食べられない様に)」という鎌倉時代の和歌が語源という説もあります。

  「めづらしや山を出羽の初茄子」とは芭蕉の句で、羽黒山に参篭して下界に降りてきてみると、初なすびのもてなし、なんとも有り難いことです・・。ご馳走に出てきた茄子は、江戸には無い長細いおいしい茄子だったのでしょう。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2017.08.23(Wed) 10:49] 植物Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 寒蝉鳴 

2017年08月11日 ()
  蝉の声がまだ盛んな立秋ですが、七十二候では次侯の「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」にあたり、暦の上ではもう秋なのにヒグラシの鳴き声がよく響く時候なのです。「寒蝉」は蜩(ひぐらし)のことで、早朝や日暮れに「カナカナカナ」となくことから、カナカナ蝉と呼ぶ人もいます。

  今日の水彩画は、「陽差しに焼かれる盛夏の川」です。河原の石や草木の葉、涼しげな流れさえも、容赦なく照り付ける夏の陽に焼かれています。川の中のいきものたちも、日陰の淀みでひっそりと涼を取り、秋の到来を待ちます。
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  蜩は暑さや強い日差しに弱く、涼しい早朝や夕暮れに鳴くことから「日暮し」と呼ばれるようになったのでしょう。どこか物悲しげな鳴き声は、秋への季節の移ろいを感じさせます。俳句の世界では、蝉(せみ)は夏の季語、しかし蜩(ひぐらし)は秋の季語で、昔から、蜩の鳴き声には秋を感じさせるものがあったのでしょう。
  芭蕉の「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」は、あまりにも有名な俳句ですが、静まりかえっている山寺に、ただ蝉の鳴声だけが、一枚岩にしみ透るように聞こえる・・。蝉がうるさく鳴いているのに、静かな情景が浮かぶ句です。蝉が大きな声で鳴くのは、子孫を残すためで、生きた証を示す鳴き声のようです。「蝉の一生の大部分は、土の中で安らかに過ごす七年間で、地上に出る七日間は、子孫を残すための最後の大事業」なのです。そんな見方で蝉の声を聞くと、「がんばれよ!」って、いいたくなります。

  おとうさん、蝉時雨!「蝉時雨ねえ!言葉は美しいが音がうるさくて昼寝もままならぬ!」「あなた、昼寝ですか?畑の草刈りをしてくださいな!蝉だって頑張って鳴いていますよ!」「蝉はなあ~七年間も土の中で休んでいたのだ!最後ぐらい元気になるわ!」「あなただってゴロゴロしてばかり!さあ~爺がんばって!」「はいはい、爺爺(ジイジイ)と鳴いて、まるでアブラゼミだ!」

  ファーブル昆虫記によると、昔から「蝉は耳が聞こえない」といわれていました。実証好きのファーブル先生は、蝉がたくさん止まって鳴いている大木の傍で大砲を放ちましたが、蝉たちは素知らぬ顔で鳴き続けたそうです。実は、蝉に耳がないわけではなく、仲間の声の周波数帯だけを聞き取る耳を持っているそうです。

  「蜩のおどろき啼くや朝ぼらけ」とは与謝蕪村の俳句です。明け方の涼しい間にひと眠り、と思ったとたんの蜩の声、「まったくっ!」とつぶやきが聞こえるようです。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2017.08.11(Fri) 16:44] 動物Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 立秋 

2017年08月04日 ()
  今年は8月7日が立秋です。二十四節気の13番目、猛暑が続く日々の中で、初めて秋の気配が現れてくる頃なのです。暦便覧では「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」と記されていて、古今和歌集には、「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」と詠われています。この日から立冬の前日までが「秋」とされています。もう秋です、歳を取ると月日が経つのが早く感じられます・・・・。

  今日の水彩画は、「生い茂る夏の森」です。森に夏の朝陽が昇ると、生い茂る木々の葉が暑さを遮るように道をふさぎます。森の奥からは、涼しい風にのって目覚めた妖精たちが駆け出してくるようです。
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  立秋から12日頃までは、七十二候の「涼風至(すずかぜいたる)」にあたります。涼風至とは、夏の暑い風から、秋の涼しい風に替わりはじめる頃という意味で、夕方頃に鳴く虫たちの音色も涼しさを演出してくれます。しかしながら、日中の陽射しは強いままで、油断は禁物、まだまだ熱中症には注意が必要です。

  日本の夏は気温と湿度が高く、暑さを和らげるための工夫が古くから行われてきました。その一つに「打ち水」があります。打ち水の始まりは、戦国から安土桃山時代の「茶の湯」にあるといわれます。江戸時代になると、打ち水は「武士町や四角四面に水を蒔く(小林一茶)」などと俳句に詠まれ、浮世絵にも描かれるようになり、涼を取る手段として一般的になったと考えられています。現代に入ると、扇風機やクーラーなどの普及とともに、打ち水は徐々に姿を消していきましたが、平成に入り、大都市の都市熱を下げる社会実験として打ち水が行われたのをきっかけに、各地で真夏のイベントとして「打ち水大作戦」が行われるようになりました。

  おとうさん、暑いです!「あなた~、猫と一緒に涼しいところでごろごろしていないで、庭に打ち水をしてくださいな!」「打ち水!少しは涼しくなるか~」「あなた!日向に水をまいても蒸し暑くなるだけです、日陰に!それに水道水じゃもったいない、風呂の残り湯か台所のすすぎ水を使って・・・」「はいはい、打ち水ひとつで、よくもまあ・・・たくさんの注文が付くものだ!これって水掛け論?まあ水入りかな・・」

  「ひやひやと壁をふまえて昼寝哉」とは芭蕉の俳句ですが、我が家のクロネコは、いくらかでも涼しい場所を探してはごろごろしています。ネコのみならず、壁に背や足をすりつけ、少しでも涼をとって昼寝をしたい暑さです。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・・サム ヤマモト
[2017.08.04(Fri) 17:11] 季節Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 桐始結花 

2017年07月27日 ()
  今ごろの七十二候では大暑の初候となり、「桐始結花(きりはじめてはなむすぶ)」とされ、桐の花が実を結び始める時期なのです。実際には、5月から6月頃が紫色の桐の花の開花時期になるようです。桐は伝統的に神聖な木とされてきており、足利尊氏や豊臣秀吉などの天下人が好んで用いた家紋でもあります。現代では内閣総理大臣の紋章に用いられ、五百円玉の表にも描かれています。

  今日の水彩画は、「夏の日照りの谷川」です。雨が降らず水量が少ない谷川、小さな流れが岩の陰に小さな淀みをつくります。それでも、日照りが続く谷に時折吹く風が涼しさを運び、涼を求めて草木が枝葉を川面に伸ばします。
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  今年は雨が少なく、野菜畑にせっせと水運びをしていますが、焼け石に水の状態です。古来より農耕を営む人たちにとって、降雨の多い少ないはとても重要なことでした。古代中国の亀甲文字に雨という文字がすでに書かれているそうで、古代の人々が雨乞いや降雨を占うために使ったのかも知れません。農耕民族である日本人にとっても、田畑の水をもたらす降雨はとても大切なものでした。日照りが続き、水が枯れ始めると、雨乞いという祈とうを行って、降雨を願うことがよく行われていました。昔から雨を降らせる神様として信じられているのが龍神様でした。

  おとうさん、暑い!「暑いねえ、ひと雨ほしいねえ!」「あなた~、畑に水をやってくださいな~」「暑いのに水運び?龍神様に雨乞いをしたいねえ!落語にもあったなあ・・・夕立屋なんていって、龍(たつ)の化身の男が銭を出すと雨を降らしてくれる、夕立屋は夏だけの商売、それで冬の稼ぎはどうするのだい?ときくと、はい!倅の子龍(こたつ)が稼ぎます、というのが落ちだ!」「あなた、なにをブツブツ、早く水をやらないと野菜が枯れてしまいます!」「はいはい!龍神さん夕立屋を探しておくれ!」

  桐の木は日本では最も軽い木材で、桐たんすが有名ですが、琴にも桐が使われています。琴に使われる桐材は寒い地で育った目の詰まったものがいいとされています。琴は龍に見立てて作られていて、琴の胴の頭は龍頭、反対側は龍尾、このあいだを龍甲といいます。この龍甲には龍の背中の鱗(うろこ)のような模様がでていますが、これは桐の板目が浮き出ているのだそうです。桐と龍は繋がっているのです。

  「涼風の曲がりくねつて来たりけり」とは小林一茶の俳句で、長屋の奥に住んでいるから、暑い夏に吹く一瞬の涼しさを感じる風も曲がりくねってくる、ということです。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・サム ヤマモト
[2017.07.27(Thu) 13:44] 動物Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 梅雨明けの暑さ 

2017年07月22日 ()
  首都圏では雨不足、九州では豪雨をもたらした今年のおかしな梅雨が明けました。明ける前から酷暑が続いていて、とにかく暑いです。7月23日は二十四節気の大暑を迎えますが、大暑とは最も暑い頃という意味です。暦便覧には「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」と記されていて、いよいよ本格的な夏の到来となります。

  暑いなかでの今日の水彩画は、少し涼しく「夏の朝の渚」です。夏の陽を浴びながら砂浜に打ち寄せる波が、小さく砕けて砂浜を洗います。太古の昔から波を打ち寄せ、命を育んできた海、波の音が数十億年の歳月を語り続けているようです。
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  17日は海の日でした。海の日は1995年に制定され、祝日法には、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」と少々難しく書かれています。およそ30億年まえの海に生命が誕生したといわれています。人間の血液の塩分濃度は0.9%ですが、太古の海で脊椎動物が誕生したころの海水の塩分濃度と同じといわれ、人間の祖先が海の生物であった証拠と考えられています。「我は海の子」なのです。

おとうさん、大暑!「暑い!暑い!ちょっと動いたらもう汗だく、夏の畑仕事はいやだなあ、やっぱり夏より冬がいいなあ・・・」「あら、あなた、冬の畑では、俺は冬が嫌いだ、暑い夏の畑で汗をかくほうがいい、って言っていませんでした?」「半年も前のことだ、覚えていない!忘れた!暑さのせいだ!」「物忘れや意識混濁?あなた、熱中症の症状かも?」「・・・うぅ~暑い、寒い冬がいい・・・」

  夏の土用が大暑の数日前から始まっています。夏の土用の食べ物といえば「土用の丑の日のうなぎ」が有名ですが、「大暑の日はてんぷらの日」というのはご存知でしたか?土用の丑の日、8月29日の焼肉の日と並んで、「大暑の天ぷらの日」は「夏バテ防止三大食べ物記念日」?とされているそうです。誰が決めたか不明ですが、恐らく決めたのは、天ぷら屋さんか焼肉屋さんに決まっています。「土用の丑の日はウナギ」と決めたのは平賀源内だというのは知っていますか?ウナギの旬は冬ですから、夏のウナギはまずくて売れない!そこでウナギ屋に入れ知恵したのが源内先生というわけなのです!いずれも栄養豊富、夏を乗り切るにはいいかもしれません。

  「暑き日を海にいれたり最上川」とは芭蕉の句です。最上川の沖合いを見ると、まさに真っ赤な太陽が沈もうとしている。そのさまは、一日の暑さをすべて海に流し込んでいるようだ・・・、豪快な句ですが、あまり涼しさは感じません。

  ではまた、次回の水彩画をお楽しみに・・・・・・サム ヤマモト
[2017.07.22(Sat) 07:37] 自然環境Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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